日本海洋学会誌
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ベータ面海洋での点源暴風による順圧擾乱
(I) 漸近解析
市榮 譽
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1976 年 32 巻 1 号 p. 33-47

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抄録

ベータ平面上で輸送量流線函数を順圧渦度方程式から一点に集中した風の歪力のトルクが北の方向に動く場合について解いた. 解のフーリエ積分には漸近解析を用いた. 前面 (点源の北半面) では流線函数はXを無次元の東向き座標とすると0 (|X|-5) の如く行動する. 後面では流線函数は西とほぼ南南東の間のくさび型の区域でO (|X|-1/2) の如く残りの区域では0 (|X|-5) の如く又, 西及び南南東の境界では夫々O (|X|-5/3) 及びO (|X|-1/3) の如く行動する. 東西方向の非対称性は惑星波の進行の非対称性によりそのため又西後半部には流線は波状となる, 摩擦は南から南南西の区域で最も強く流線函数を減じ西方向では殆んど利かない. 発散の影響は西後半部の波型を変えるが流線函数の大きさは変えない. 日本南岸にからまでの間に観測された日平均水面の異常は日本のはるか東を進む台風の後流の影響でないかと考えられる.

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