2001 年 27 巻 5 号 p. 610-615
エアロゾル粒子のサンプリング個数についてモンテカルロ法を用いて数値実験を行った.その結果,サンプリングされた粒子数は対象空間が一様ランダムでも粒子密度分布をもっている場合でも時間的に定常であれば共にポアソン分布に従い,時間的に変動のある場合ではサンプリングによる分散は常にサンプリングされた平均粒子数より大きいことがわかった.また対数正規分布による粒径分布をもった粒子群が分散する空間からサンプリングされた粒子群の粒径パターンについて検討した結果,重量基準の場合には捕集重量10μg以下になると重量中位径に誤差が現れるようになり,捕集重量が減少するほど粒径は小さく評価される傾向が認められた.