2001 年 27 巻 6 号 p. 714-718
カチオン性界面活性剤によるオリゴヌクレオチドの液一液抽出挙動を検討した.二本の長鎖アルキル基を有するカチオン性界面活性剤が,オリゴヌクレオチドの抽出に有効であることが明らかとなった.抽出挙動に影響を与える主要な因子は,界面活性剤およびアルコールの種類,塩濃度,水相pH,および抽出温度であった.また,オリゴヌクレオチドの配列の違いも抽出挙動に影響をおよぼした.アルコールの添加および塩濃度の調製によって,オリゴヌクレオチドの逆抽出反応が,高効率で進行することが示された.