化学工学論文集
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粉粒体工学
多分散粒子懸濁液中の単一粒子干渉沈降速度式
西浦 泰介下坂 厚子白川 善幸日高 重助
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2006 年 32 巻 4 号 p. 341-347

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抄録

多分散粒子懸濁液中の単一粒子干渉沈降速度を推算することが可能な粒子濃度と粒子径分布を考慮した粒子群干渉沈降速度式を導出した.まず,流体抵抗力と流体速度に対する粒子濃度および粒子径分布の関係を理論的に考察して単一粒子干渉沈降速度式の基本式を提案した.その基本式に含まれる未知因子を決定するために直接数値計算法と離散要素法の連成シミュレーションを行い,二成分粒径粒子群の沈降速度に及ぼす二成分の粒径比と粒子群体積割合の影響を検討した.沈降速度に及ぼす流体抵抗力と流体速度の影響を粒子濃度と粒子径分布の関数で定式化して干渉沈降速度式を導出した.連続な粒子径分布を有した多粒子群中の個々の粒子の沈降速度について,導出した干渉沈降速度式による推算値と実験値は非常に良く一致した.

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© 2006 公益社団法人 化学工学会
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