2006 年 32 巻 4 号 p. 352-355
加熱殺菌したグラム陽性菌Lactobacillus PlantarumおよびMicrococcus Luteusによるカドミウムおよび鉛イオンの吸着分離を行った.菌体に存在する酸性基の解離反応と金属イオン結合反応を考慮した吸着モデルを適用した結果,これらの菌体への2価金属イオンの吸着(バイオソープション)は,菌体に存在するカルボキシル基とリン酸基へのモノデンテート型結合によるものであることが示された.L. plantarumの金属イオン結合サイト数はM. luteusの約1.5倍であったが,M. luteusの金属イオン結合定数はL. plantarumの2–5倍であった.