化学工学論文集
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材料工学,界面現象
噴霧熱分解法により合成されたマンガン酸リチウムの電気化学特性に対する粒子径の影響
谷口 泉矢野 太朗Zhang Lianqi Zhan
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2008 年 34 巻 6 号 p. 594-597

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抄録

硝酸リチウムと硝酸マンガンを量論比で蒸留水に溶解させた前駆体溶液を用いて,噴霧熱分解法により,マンガン酸リチウムを合成した.X線回折パターンから,0.045から0.9 mol/Lの濃度の前駆体溶液から合成された試料は,単相の立方晶スピネル構造を有することが明らかとなった.また,0.045 mol/Lの前駆体溶液から合成されたLiMn2O4粒子の幾何平均径は,0.57 μmであるのに対し,0.9 mol/Lの前駆体溶液から合成されたそれは,1.11 μmであった.
合成した試料はリチウム二次電池の正極活物質として用いられた.Li|1M LiClO4 in EC : DEC=1 : 1|LiMn2O4の電気化学セルを用いた充放電試験は,室温でさまざまな充放電速度のもとで行われた.合成された試料の放電容量とレート特性は,試料の粒子径により大きく影響を受けた.

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© 2008 公益社団法人 化学工学会
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