化学工学論文集
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[特集]環境・エネルギー・材料プロセスにおける熱工学の新展開
通気層付き外断熱建築構造物における熱流体力学特性の解明
稲垣 照美大野 慎吾白土 哲郎
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2009 年 35 巻 5 号 p. 480-487

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抄録

本研究は,通気層付き外断熱建築構造物の熱流体力学的な特性を解析するとともに,その熱的制御に関する研究を行ったものである.その結果,通気層の存在だけではなく,通気層への強制的な通風・制御により建築構造物の室内温度が制御可能なことを確認した.これにより,日射が強くなる夏季においては,通気層を有する外断熱建築構造物が無条件的に通気層を解放することで通気層のさらなる除熱機構としての利用が可能であることを示した.この際,夏季夜間に外気温度が室内温度より高い場合は,室内への熱輸送が行われないように通気層を開閉弁で遮断して室内温度の上昇を防止することが可能である.一方,冬季においては,通気層を遮断することで室内の温熱環境の保持に供するエネルギー負荷を低減できる.

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© 2009 公益社団法人 化学工学会
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