化学工学論文集
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[特集]環境・エネルギー・材料プロセスにおける熱工学の新展開
蒸気圧を利用したトップヒート型熱輸送ループの作動特性(基礎実験と理論解析)
小糸 康志池水 敬勇鳥居 修一富村 寿夫
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2009 年 35 巻 5 号 p. 495-501

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抄録

標記の熱輸送ループは,加熱器,冷却器,貯槽,バルブ,逆止弁および配管から構成されており,蒸気圧を利用して作動液を循環させ,加熱器から冷却器へと,熱を鉛直下向きに輸送するものである.本研究では,熱輸送ループの作動特性について,基礎実験と理論解析を行い,また,冷却源と貯槽,加熱源と貯槽の温度差についても検討した.
実験では,熱輸送ループ内の温度および圧力の経時変化を測定した.実験結果から,作動液の管内流速を算出し,その流動特性を明らかにするとともに,冷却源と貯槽の温度差と作動条件との関係を示し,当該温度差の低減についても言及した.一方,理論解析では,熱輸送ループの数値モデルを構築し,実験結果との比較によって,その妥当性を確認した.設計条件と作動条件を変化させて解析を行い,加熱源と貯槽の温度差の低減についてまとめた.

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© 2009 公益社団法人 化学工学会
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