化学工学論文集
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[特集]環境・エネルギー・材料プロセスにおける熱工学の新展開
低温排熱蓄熱型冷熱生成ケミカルヒートポンプに関する基礎実験
小倉 裕直久保田 将幸鈴木 彦司郎山川 達也
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2009 年 35 巻 5 号 p. 506-510

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抄録

本研究では,車両のアイドリングストップに対応した省エネルギーおよびCO2削減等の観点から,冷蔵・冷凍車両の走行時に排出される排気ガスや排熱に着目し,その熱をケミカルヒートポンプにより蓄熱しておき,停車時のコンテナ庫内の空調用冷熱源として再利用するシステムの提案と基礎実験を行った.反応系としては,排気ガス触媒通過後の最終排気温度423 Kで蓄熱を行うことが望ましいため,固–気系反応の1つである硫酸カルシウム(CaSO4)系のケミカルヒートポンプを使用した.
その結果,蓄熱脱水過程では,393 Kレベルの温度域の排熱で蓄熱が行えることが証明されると共に,排熱温度の蓄熱速度への影響が明らかとなった.放熱水和過程では,蒸発器において278 Kの冷熱・熱交換下で冷熱を得られると同時に,反応器では温熱を生成できることが明らかとなった.

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© 2009 公益社団法人 化学工学会
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