化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
Print ISSN : 0386-216X
ISSN-L : 0386-216X
生物化学工学,食品工学,医用工学
気相型バイオリアクターにおけるポリビニルアルコール含有固定化アルコール脱水素酵素の反応特性
長山 和史栗尾 賢一郎森田 恭平
著者情報
ジャーナル 認証あり

2013 年 39 巻 4 号 p. 368-371

詳細
抄録

非多孔性ガラス粒子を担体とする固定化アルコール脱水素酵素((R)-specific Parvibaculum lavamentivorans起源)をポリビニルアルコール (PVA) の存在下で調製し,気相型バイオリアクターにおける連続1-フェニルエタノン還元反応に供し,固定化酵素の反応活性,安定性ならびに立体選択性を実測した.反応活性は,PVA添加量10 mg/g-glass beadsで最大値に達し,無添加系と比較して約2倍高い値を示した.一方,安定性は,PVA添加量に大きく依存せず,ほぼ一定の値を示した.最適な反応条件として供給ガス中の水分活性0.9と反応温度303–313 Kを得た.また,本系では高い立体選択性(エナンチオ過剰率99%)を伴う反応操作が可能であった.

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 化学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top