スギ (Cryptorneria japonica) とコナラ (Quercus serrata) の辺材を回分式装置を用い, 無酸素状態で熱分解した.樹種, 試料形状および含水率, 熱分解温度 (873~1173K), 試料昇温速度 (100~400および400K・min-1以上), 発生するスモークの熱分解時間を変え, これらの実験条件のもとで発生する木ガスと留出液の収率と組成, および残留チャーの収率を調べた.試料の樹種, 形状および含水率は熱分解生成物の収率と組成に大きな影響を及ぼさなかったが, 大きい昇温速度で高い温度まで試料を熱分解し, 発生するスモークを高温である時間保持すると, 留出液とチャーの収率はどちらも小さくなり, ガスの収率と発熱量は大きくなった。