1987 年 13 巻 6 号 p. 734-740
負荷変動を伴う連続プロセスの異常診断システムを開発した.このシステムは2つのアルゴリズムより構成される.1つは赤池情報量基準を利用して測定データから異常値を検出するアルゴリズムであり, もう1つは符号付有向グラフを用いた異常診断アルゴリズムである.前者によって負荷変動を伴う連続プロセス内の状態変数の異常値を検出し, 後者は検出された異常値を説明できる異常原因の候補を列挙する.また構造が異なる3種類の配管系を用いた異常診断実験によってこのシステムの有効性を検討した.