支持液膜法における抽出剤の溶出損失に起因する透過流束の低下を防止するため, テフロン製多孔質膜にポリプロピレン製不織布を裏打ちしたラミネート膜を支持体とし, この不織布層の毛管力を利用して抽出剤の補給を行う方法を開発した.本方法の適用範囲を検討するため, LIX64N, メチルイソブチルケトン (MIBK) など, 5種類の水相に対する溶解度の異なる抽出剤を用いた系について長時間連続実験を行った.その結果, 水に対する溶解度がきわめて大きいMIBKを用いた系においても本方法を適用することで長寿命支持液膜を形成することができた.