化学工学論文集
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高分子電解質を用いた選択凝集法による石炭の脱灰
大佐々 邦久中倉 英雄新田 哲
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1992 年 18 巻 6 号 p. 904-910

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抄録

疎水化度の異なるアニオン性ポリアクリルアミドを用い, 石炭の選択凝集法による脱灰特性について実験的に検討した.その結果, (1) フロック形成の点から最適な分離特性を得るための撹拌条件が明らかとなった. (2) 石炭と灰分粒子とを分散させるためには, スラリーのpH調整および分散剤添加が不可欠であった. (3) 高分子の疎水性が大きくなるほど炭質分回収率は増大するが, 脱灰率を最大とする最適高分子添加域は狭くなった. (4) 石炭化度の高い石炭ほど高分子の吸着量は多くなり, 回収率も増大した. (5) 脱灰率向上のためには, 炭質分に富む沈澱物中に混入した灰分粒子の洗い出しが有効であった.

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