1993 年 19 巻 6 号 p. 1189-1192
噴流層の不利な点を改善するため, 流動層との組み合せにより層内の粒子群のdead spaceを少なくし, 混合を増進させ, 特に凝集性のある粒子をも処理する方法として, Spout-Fluid Bedがある.この装置は, 中央ノズルの噴流化用ガスと傾斜側面壁からの流動化用ガスの流量割合によって, 層内粒子の挙動を制御できる特徴がある.単一粒子径成分についての流動特性 や石炭のガス化, 粉体材料のプロセシングなどへの応用は報告されているが, 二成分系や多成分系粒子群についてはほとんど見あたらない.
本報告では, 特定の粒子系および装置形状のコールドモデルであるが, 大小二成分粒子群からなる Spout-Fluid Bed内の粒子群の挙動や粒度偏析状態を視覚や流動曲線などによって巨視的に調べ, その流動マップを作成した.さらに大粒子単一成分系に対する噴流化の可能な操作領域との相異点を検討した.