化学工学論文集
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膜乳化法の単分散 O/W エマルション生成に及ほす界面活性剤の影響
中島 忠夫清水 正高久木崎 雅人
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1993 年 19 巻 6 号 p. 991-997

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抄録

細孔径を均一に制御した多孔質ガラス膜を用いる膜乳化法において, 単分散O/Wエマルションの生成に及ぼす界面活性剤の影響を検討し, 得られた結果はつぎの通りである.連続水相に適当量の活性剤が欠かせないが, 従来の方法で用いられるよりも遥かに少ない活性剤で単分散乳化が行えた.添加する活性剤は臨界透過圧力を減少させ, 単分散エマルションが安定して得られる圧力域を広げる効果を有する.しかしながら, 界面活性剤分子の極性基が多孔質ガラス膜の表面の電荷と異なる符号の電荷を有するときは, 活性剤の膜への吸着が起こり, 膜が見掛け上, 疎水化した.このため, 得られるエマルションは著しく多分散化した.

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