化学工学論文集
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フォスミドマイシン精製晶析のスケールアップ
加々良 耕二山崎 広志矢沢 久豊
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1994 年 20 巻 5 号 p. 604-609

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抄録
フォスミドマイシン精製晶析は液滴からの溶媒の物質移動を伴う結晶化過程と, 撹拌による析出結晶の機械的破砕過程を含む複雑な晶析法である.本晶析法によって得られるフォスミドマイシンの粒径および粒径分布をコントロールするため, 5lベンチスケールおよび200l一パイロットスケールで実験を行い, 粒径に関しては単位体積当たりの撹拌所要動力 (n3d5/V) およびZ因子が, また粒径分布に関しては単位時間当たりの流体の平均循環回数 (nd3/V) が装置形状・スケールに関係なく良好な相関関係を与えることを見出した.さらにこの因子を仕様の異る無菌室の200l晶析槽に適用した結果, 製剤化に適した所望の粉体特性を有するフォスミドマイシンが得られた.
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© (社)化学工学会
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