化学工学論文集
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K担持炭を物理混合した石炭の流動層接触ガス化
宝田 恭之小森 宇生也熱田 武憲中川 紳好加藤 邦夫
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1994 年 20 巻 6 号 p. 799-804

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抄録

イオン交換担持法を用いることによりKCIからKをYallourn褐炭に担持した.K担持褐炭チャ上と無触媒のLiddell瀝青炭チャーを流動層反応器内で物理的に混合し, 750℃のCO2でガス化した。K触媒は, Yallourn炭チャーのみならずLiddell炭チャーのガス化速度をも増大した.すなわち, ガス化時に流動層内でチャー粒子同士が衝突することによりK化合物が担持炭チャーから無触媒炭チャーへ容易に移動することが分かった.また, K担持炭チャーの混合による無触媒炭チャーのガス化速度増大効果はチャーの粒径に依存し, 本接触ガス化系において触媒効果を高めるためには粒子同士の緊密な接触が重要であることが認められた.また, K触媒のガス化活性は石炭中の鉱物質との反応により一部失活することが示唆された.

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