化学工学論文集
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マクロライド系抗生物質の分取液体クロマトグラフィー
川井 友博江頭 竜一齋宮 英紀川崎 順二郎
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1995 年 21 巻 1 号 p. 158-165

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抄録
マクロライド系抗生物質の分取液体クロマトグラフィー (分取液クロ) に対する操作設計の手法を開発するため以下の検討を行った.
エリスロマイシンおよびエチルコハク酸エリスロマイシンをモデル物質および不純物とし, シリカゲル-有機溶媒系におけるラングミュア型吸着等温式および速度式のパラメーターを1成分クロマトグラムのモーメント値より得た.移動相の種類, 組成により吸着等温式のパラメーター値は変化し, 分取液クロにおける分離の程度が異なることを示した.移動相側境膜物質移動係数および固定相内物質移動係数の実験結果を既往の相関式と比較した.マーカム・ベントン型吸着等温式および各パラメーター値を用いて得た2成分クロマトグラムの計算結果は実測結果と良好に一致した.
結論として, 本研究の方法で得たパラメーター値を用いてクロマトグラムの計算をすることでマクロライド系抗生物質に対する分取液クロの操作設計が可能になるといえた.
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© (社)化学工学会
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