化学工学論文集
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球形槽および円筒槽におけるパドル翼の撹拌所要動力の相関
亀井 登平岡 節郎加藤 禎人多田 豊仕田 裕貴李 泳世山口 隆生高 承台
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1995 年 21 巻 1 号 p. 41-48

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抄録
球形槽および円筒槽におけるパドル翼の撹拌所要動力を広いレイノルズ数領域で測定し, 種々の翼寸法に適用可能な, 両槽に共通する撹拌所要動力の相関式を求めた.所要動力は平岡-伊藤が定義した摩擦係数fと一般化レイノルズ数ReGで次式のように関係付けられた.
f=CL/ReG+Ct {(C/ReG+ReG) -1+ (f/Ct) 1/m} m
ここで, CL, Ct, C, f, mはそれぞれ翼寸法と羽根枚数で経験的に相関された.また, 球形槽には, 槽高さが直径に等しく, 体積が球形槽体積と等しい円筒槽の見かけ直径を用いる.この相関式により, 永田ら, Hixsonらの実験結果も良好に相関された.また, 永田が提案した完全邪魔板条件での撹拌所要動力の簡易推算法に用いられる臨界レイノルズ数が, 本相関式で与えられた層流から乱流への遷移に関する係数C, と直接関係付けられることを示した.
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