化学工学論文集
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アルカリ沈殿法とオゾン酸化沈殿法によるオゾン分解用酸化マンガン触媒の調製
笹岡 英司兼島 昌司阪田 祐作仲辻 忠夫笠岡 成光
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1995 年 21 巻 6 号 p. 1060-1068

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抄録

オゾン分解用Mn2O3触媒の触媒調製条件の活性に及ぼす影響を明らかにするために Mn (NO3) 2, MnCl2, MnSO4 を原料塩として用い, アルカリ (NaOH, KOH, Na2CO3, NH3) とオゾンを用いて種々の条件下でMn2O3触媒を調製した. 調製した触媒の活性 (オゾン分解率 : X) は, 流通式充填層反応装置で測定した.入口ガスは主にO3 (235PPm), O2 (18.2%), H2O (2.35%), N2 (バランスガス) の混合ガスを用いた.測定結果はオゾン分解速度がオゾン濃度の一次として扱えることを確認し, 表面積あたりの速度定数kを求めて, 触媒表面活性の指標とした.また, 充填触媒の表面積 (Sv) を試料触媒の比表面積と試料触媒の充填量から求め, 触媒活性に及ぼす表面積の影響を評価した.
実験的に求めたk値とSv値を用いて, 触媒調製条件の活性に及ぼす影響を明らかにした.また, アルカリ沈殿法とオゾン酸化沈殿法の差異を明らかにした.さらに, これらの検討結果より, アルカリ沈殿法と同様にオゾン酸化沈殿法により高活性なオゾン分解触媒の調製が可能であることを明らかにした.

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