化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
Print ISSN : 0386-216X
ISSN-L : 0386-216X
酸化チタン透明薄膜状触媒の調製法
大渕 英子山本 幸司中野 勝之
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 21 巻 6 号 p. 1075-1081

詳細
抄録

チタンテトライソプロポキシドの加水分解・縮重合により得られたアモルファス酸化チタンを過酸化水素水に加えると溶解して透明なゲルが生成した.これに所定量の過酸化水素水を加えると解こうし, 透明なコーティング溶液が得られた.この溶液にガラスおよびステンレス基板を浸漬して引き上げ, 乾燥後, ガラスの場合は 373~773K, ステンレスの場合は 373~973K で焼成し酸化チタン薄膜状触媒を調製した. XRD および IR-DRSにより焼成温度 573K 以上ではアナタース化が確認された.結晶化に伴ない薄膜の強度および耐酸性も向上し, 773K で焼成したガラス基板上の薄膜は 10N 塩酸および硫酸に一週間以上浸漬しても溶解しなかった.このガラス基板上の薄膜はジニトロフェノール水溶液の光接触分解活性を示した.

著者関連情報
© (社)化学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top