1997 年 23 巻 6 号 p. 835-843
二重らせん帯翼付?攪拌槽におけるスチレン塊状熱重合反応を例に取り, 反応過程を区分化した各ゾーンで流動を固定するというモデル化を行うことにより, 長時間にわたる重合過程を数値解析する手法を示した.またこれと同時に平均分子量の槽内分布あるいは槽内平均の分子量分布および分散指数等の重合物の品質に係わる値を推算する手法を示した.その数値解析結果は, 同一の系において実験的に検証を行った結果と比較し, 反応過程および分子量分布等の重合物物性値ともほぼ妥当であることを確認し, 本数値解析法がこれらを予測するための, 一手法となることを示した.