化学工学論文集
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各種アスファルトの表面張力とその構成成分との関係
脇阪 三郎関口 勲
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1998 年 24 巻 3 号 p. 491-496

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抄録

針入度グレード 60-80, 80-100 および 150-200 のアスファルト18試料について, 表面張力を測定しその針入度グレード間の違いを検討した.次に各アスファルトの四成分分析を行い, 全表面エネルギー (Hs) との関係を統計解析した.その結果, 針入度グレードの標準偏差は 60-80 が最大で 80-100,150-200 は近似していた.また各アスファルト四成分とHsの関係を単回帰分析で求めた.その結果, Hsとの相関性はアスファルテンが最大で, 他の三成分との相関性は少なかった.次に四成分全体とHsの重回帰分析結果は, 相関性はみられたがアスファルテンの影響が強くみられた.そこで6種類のアスファルトからアスファルテンを分離した, マルテンの表面張力と比較した.その結果, アスファルトに比較してマルテンの表面張力は, 全体的に低下した.またアスファルト中のアスファルテン濃度が13~14%以上に成るとアスファルトの表面張力に影響が現れた.

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