1998 年 24 巻 4 号 p. 546-551
火力発電所に化学吸収法の炭酸ガス分離プロセスを適用する場合, 炭酸ガス分離プロセスの廃熱を給水・復水系統に利用して発電出力を回復するシステムについて発電出力の減少量を計算した. このようなシステムでは廃熱回収をしないケースと比べて出力減が1/3となるような大幅な出力回復が見込まれ, 廃熱回収の有効性が確認できた.
天然ガスだき発電プラントで最新の化学吸収剤 (KS-1, KS-2) を適用し炭酸ガス分離廃熱を回収すると, 発電出力減は約5%のレベルである.また, 石炭だき発電プラントのケースでは発電出力減は約9%のレベルである.