1998 年 24 巻 4 号 p. 573-577
管内の熱伝達を促進させるため, 乱流促進体を挿入する方法がある.著者らは乱流促進体としてワイヤーコイルを用いた場合についての研究を進めている.前報では管内壁とワイヤーコイルとの隙間の影響について報告した.本報告では試験部の長さに対するワイヤーコイルの長さの割合や分割した場合について熱伝達と流動抵抗を実験的に求めたので報告する.結果として, 試験部の長さに対しワイヤーコイルの長さを短くすればするほど熱伝達と流動抵抗は共に小さくなり, 熱伝達に対する相関としてNuH=0.227・ (l/L) 1.6・ReHm・Pr1/3を得た.また, ワイヤーコイルの全長を同じとした場合, 分割することにより熱伝達が増大する結果を得た.