化学工学論文集
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新型可動式多孔板塔の流動特性
河越 幹男大竹 伝雄木村 彰一野田 泰夫
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1980 年 6 巻 2 号 p. 123-128

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抄録

気液接触効率を増大させるために, 固定多孔板の上に可動多孔板を設置した新型式の気液接触装置が開発されている.この新型多孔板塔の操作, 設計の基礎となる可動板の状態, 圧損, 段上の液停滞量, ガスホールドアップなどについて実験的に検討した.
可動板の状態はガス流速によって変化し, 典型的な三つの領域, すなわち, 静止, 浮遊および完全浮上の領域に分類することができた.各領域における可動板の挙動を考慮して圧損および液停滞量を相関し, 各領域の限界ガス流速に対する推算式を導出した.ガスホールドアップに関しては, 可動板の影響はほとんど認められず, 従来の段塔に対するガスホールドアップの相関式がこの可動式多孔板塔に対しても適用できることを明らかにした.

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© (社)化学工学会
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