化学工学論文集
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6 巻, 2 号
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
  • 足達 義則, 杉江 日出澄
    1980 年6 巻2 号 p. 113-118
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    本研究においては, 計算機実験の手法の一つであるMonte Carlo (MC)法を用いて, 純粋アルゴンの準安定および不安定領域におけるPVT物性をTr=0.9218からTr=0.5303の156点について求めた.モデルは分子数が32, 108, 256の三とおりを用い, 分子間力はLennard-Jones (12-6)ポテンシャルを使用した.得られた結果を基にして, これらの領域における圧縮係数zの値をLagrangeの方法を用いて補間し, (ρr,Tr, z)のテーブルにまとめた.
  • 松田 晃, 宗像 健, 吉丸 拓司, 久原 哲滋, 渕 博司
    1980 年6 巻2 号 p. 119-122
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    重量分率0.45~0.60の臭化リチウム(LiBr)水溶液の蒸気圧を0~70℃の温度範囲で測定した.50~5mmHg(6,670~667Pa)の高い圧力では通常用いられる蒸発器と凝縮器からなる装置を用い, 20~0.5mmHg(2,670~67Pa)の低い圧力では液と蒸気が平衡にある状態で測定する新しい装置を製作して用いた.測定値を相関する実験式を非線形最小2乗法で求め, 文献値と比較して本実験式の信頼性を確かめた.なお, 防食剤などの入れられた工業用LiBr水溶液の蒸気圧も測定したが, 実験式と一致した.
  • 河越 幹男, 大竹 伝雄, 木村 彰一, 野田 泰夫
    1980 年6 巻2 号 p. 123-128
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    気液接触効率を増大させるために, 固定多孔板の上に可動多孔板を設置した新型式の気液接触装置が開発されている.この新型多孔板塔の操作, 設計の基礎となる可動板の状態, 圧損, 段上の液停滞量, ガスホールドアップなどについて実験的に検討した.
    可動板の状態はガス流速によって変化し, 典型的な三つの領域, すなわち, 静止, 浮遊および完全浮上の領域に分類することができた.各領域における可動板の挙動を考慮して圧損および液停滞量を相関し, 各領域の限界ガス流速に対する推算式を導出した.ガスホールドアップに関しては, 可動板の影響はほとんど認められず, 従来の段塔に対するガスホールドアップの相関式がこの可動式多孔板塔に対しても適用できることを明らかにした.
  • 今野 宏卓, 都田 昌之, 栗山 雅文, 原田 英二, 猿田 真司, 大友 喜治
    1980 年6 巻2 号 p. 129-135
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    平均粒径が0.5mmと1.0mmの球形ガラス粒子と0.5mmのイオン交換樹脂粒子を管軸を中心として回転する水平な円管を通してそれぞれ水により輸送する実験を行った.回転管には内径27.7mmで長さ約0.52mと2.0mおよび内径18.4mmで長さ約1.41mの透明アクリル管を使用した.吐出粒子濃度Cs=0~0.1, 回転数n=0~165rpmおよび平均流速Usl=0.2~2.0m/sec の実験範囲において圧力損失ならびに管内粒子濃度などの測定を行った.
    管内粒子濃度に対する回転の影響は流速が遅くなるほど顕著になりしかも回転数の増加にともなって管内粒子濃度は静止管のそれと比較して大きく減少する.また固定層を伴った流れに回転を与えると固定層は消失する.この固定層が消失するときの回転数は吐出粒子濃度が高いほど大きくなる傾向を示す.
    混相流(水のみの場合を含む)を通したおおかたの場合に回転管の圧力損失は静止管のそれと比べて小さな値を示す.さらに回転管における固液2相流の圧力損失を推算する実験式を提案した.
  • 柘植 秀樹, 野島 康夫, 日比野 真一
    1980 年6 巻2 号 p. 136-140
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    水平流中におかれた単一オリフィスより蓄気室内の圧力変動を伴いつつ発生する気泡の大きさに及ぼす液流速の影響を実験的に調べ, 液流速の増大と共に同一ガス流量では気泡体積が減少することなどを見いだした.
    さらに, 気泡の発生状態などの実験的知見をもとに, 著者らがすでに提出した静止液中での蓄気室内圧力変動を伴う気泡生成モデルを拡張した, 流動液中での2段階気泡生成モデルを提案し, モデルによる計算結果と実験結果が定性的によく一致することを見いだした.
  • 薄井 洋基, 佐野 雄二, 藤瀬 繁雄
    1980 年6 巻2 号 p. 141-145
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    希薄高分子溶液, 繊維懸濁液および高分子・繊維混合系における圧力損失の測定が行われた.高分子および繊維を添加することより, 完全発達域の円管内乱流における顕著な抗力減少が観察された.繊維の形状の抗力減少に及ぼす影響が考察された.さらに繊維・高分子混合系の場合には, それぞれを単独で用いた場合よりも, より大きい抗力減少効果があることが確認された.しかしながら繊維系における粘度増加が著しいために, 単位長さあたりの圧力損失を固定した場合の流量増加はアスベスト繊維5,000ppmの懸濁液の場合以外には観察されなかった.
  • 西脇 昭雄, 新川 正, 加藤 康夫
    1980 年6 巻2 号 p. 146-151
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    液回分操作下の多段気泡塔内の液の軸方向混合をインパルス応答法により測定した.空気-水系について実測した液の混合特性は各段内に混合拡散, かつ, 各段間に逆流を考慮した拡散-逆流モデルでよく表現された.多段塔の混合拡散係数は1段塔のそれと同じであると仮定し, 実測の応答曲線から液の逆流速を求めた.また, 逆流速についての相関式を提出した.
  • 宮下 尚, 高柳 暁, 塩見 裕, 若林 嘉一郎
    1980 年6 巻2 号 p. 152-156
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    円筒形乱流促進体をもった矩形ダクト内における流れの挙動と流体-固壁間物質移動速度の増進機構を調べる実験的研究が行われた.流れの挙動では, 渦流, はく離およびよどみ点の位置を可視化により測定し, これらの位置はレイノルズ数に依存せず, 乱流促進体径の1次関数で相関することができた.物質移動速度の増進の実験では, 促進体の存在しない時の値と比較した物質移動係数および壁面選断応力はSh/Sh0, τ/τ0で表し電気化学的方法で測定された.これらは乱流促進体径および流れレイノルズ数で相関することができた.
  • 一方拡散モデルによる解析
    松田 晃, 調 尚孝, 高橋 文弘, 宗像 健
    1980 年6 巻2 号 p. 157-164
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    濡れ壁塔を用いて高濃度の臭化リチウム水溶液による低圧水蒸気の吸収実験を断熱および冷却操作の下で行った.まず, この現象を液膜中で水だけが拡散する現象ととらえ, 連続・拡散・エネルギー方程式をたてた.次に, 代表的ないくつかのデータについてこれらの基礎式による水蒸気の吸収量の計算値が実測値に一致するようにみかけの拡散係数を求め, その値を既往の等温物理吸収の結果と比較したところ藤田らの傾向と一致した.さらに, すべてのデータについて藤田の式を用いて求められるみかけの拡散係数を使って計算される吸収量と出口液温度は実測値と一致した.
  • 頼実 正弘, 吉田 英人, 平尾 光義, 中西 宏, Nonot Soewarno
    1980 年6 巻2 号 p. 165-171
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    振動条件下における多孔板上の液流動特性を, 水-空気系に対し実験的に検討した. その結果, 塔を左・右に振動させた場合, 圧損の経時変化は低ガス流量域を除いてほぼ正弦曲線を示し, またその周期は塔の振動周期と一致した.なお圧損の最大値は塔が入口堰から出口堰に傾く時に, 一方最低圧損値は塔が出口堰から入口堰に傾くときに得られ, 液の流動はその慣性効果のため塔の振動より遅れることが明らかとなった. 次に塔が振動した場合の圧損変動に関しては主に塔内液滞留量の変動に起因し, 圧損変動幅は F ファクターおよび出口堰高さの増加と共に減少し, 一方液流量, 振動角, 振動周期の増加と共に増大することなどの知見が得られた.
  • 金木 則明, 原 弘, 島田 浩次, 城本 義光
    1980 年6 巻2 号 p. 172-177
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    アノード電極はLaNi5をテフロン分散液でコーティングした薄膜を電解液側に, テフロンと活性炭の薄膜をガス側に圧着配置した多孔性二重構造になっている.電極特性は作製工程のホットプレス温度, ホットプレス圧力, テフロンの割合によって大きく影響された.電極特性の検討はガス側膜を水素の透過, 液側膜を水の浸透実験によって行った.水素透過実験から透過係数と電流密度の間には相関関係は得られなかったが, 浸透実験からは液浸透速度と電流密度の間に相関関係があることを示した.また, 液浸透速度は電極内細孔径と接触角で表されることを示した.
  • 猪川 修郎, 明畠 高司
    1980 年6 巻2 号 p. 178-183
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    異相系環状光化学反応装置内の光強度分布を測定した.異相系として気泡分散層, アクリルビーズの液中分散層, ビーズ, パイレックス製ラシヒ環などの充填層, 充填気泡層を用いた.前報に述べた希薄分散相モデル, 濃厚分散相モデルによって実験結果を検討した.気泡分散系における分布は希薄分散相モデルで, ビーズ充填層内の分布は濃厚分散相モデルで表される.系の特性, すなわち, ランプの性質, 分散相と連続相の屈折率の比, 比表面積が与えられたとき, どちらのモデルで予測するかの判断基準を示した.
  • 臨界負荷から未負荷操作への場合
    小幡 英二, 渡辺 治夫
    1980 年6 巻2 号 p. 184-190
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    連続シックナーの非定常操作の図的解析法を沈降に関するKynchの理論およびシックナー面積の設計に関するTalmage-Fitchの手法をもとに開発した.本報の解析により供給固体流束の減少あるいは排泥速度の増加する過渡状態におけるシックナーの変動因子, すなわち槽内濃度分布, 濃度不連続面の移動, および排泥濃度の変化を予測することができた.本法により予測された値と沈降性炭酸カルシウムスラリーによる実験結果とはよく一致した.本解析の考え方は連続シックナーの動的挙動に関しより多くの識見を与えるものである.
  • 臨界負荷から過負荷操作への場合
    小幡 英二, 渡辺 治夫
    1980 年6 巻2 号 p. 191-197
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は外部から種々の変動要因を与えられた連続シックナーの動的応答を予測する図的解析法を開発することである.本報では供給スラリーで得られる回分沈降曲線を直接用いて, 供給固体流束の増加あるいは排泥速度の減少する過渡状態におけるシックナーの槽内濃度分布, 濃度不連続面の伝播速度, および排泥濃度, 溢流濃度の変化がどのように図的に決定されるかを示した.
    この方法で予測された値は沈降性炭酸カルシウムスラリーによる実験結果とよい一致を示した.固体流束曲線による解析法に代わって, Kynchの理論に基づく回分沈降曲線解析法は定常, あるいは非定常操作されている連続シックナーの最適操作条件の決定にひろく使用されるであろう.
  • 簡単な架橋モデルによる解析
    迫原 修治, 海野 肇, 明畠 高司
    1980 年6 巻2 号 p. 198-203
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    有機高分子凝集剤による除濁効果を簡単な架橋モデルによってシミュレーションした.このモデルでは, 凝集剤分子および懸濁粒子は共に吸着活性点を二つだけもつものとし, これによって凝集剤分子と懸濁粒子とが互いに付着し合う.すなわち, 懸濁粒子は凝集剤分子の架橋によって結合し, フロックが形成されるとしている.
    シミュレーションの結果から, 除濁効果は凝集剤と懸濁粒子との接触操作に密接に関係することを見いだした.すなわち, 懸濁粒子と凝集剤とを瞬時に均一に接触させる場合には, 除濁効果は凝集剤添加量の増加と共に単調に増加して最大値に達したのち減少する.これに対して, 凝集剤を徐々に作用させる場合には, 除濁効果は凝集剤添加量の増加と共に最大値に達し, この最大値がそのまま維持される.
    これら二つの接触方法に対する除濁効果を, カオリン-非イオン性ポリアクリルアミド系を用いて実験的に検討した結果, 実験結果はシミュレーションによる予測と良好な一致を示した.
    この結果から, 除濁操作においては, 凝集剤を懸濁粒子と段階的に接触させる操作が, 一度に接触させる操作に比べてより効果的であると結論できる.
  • 謝 裕生, 滝 昭雄, 堀尾 正靱, 鞭 巌, 影井 清一郎, 松本 和也, 若尾 法昭, 大島 敏男, 廣田 満昭, 田中 正男, 山地 ...
    1980 年6 巻2 号 p. 204-219
    発行日: 1980/03/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219a
    発行日: 1980年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219b
    発行日: 1980年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219c
    発行日: 1980年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219d
    発行日: 1980年
    公開日: 2010/11/22
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219e
    発行日: 1980年
    公開日: 2010/11/22
    ジャーナル フリー
  • 1980 年6 巻2 号 p. 219f
    発行日: 1980年
    公開日: 2010/11/22
    ジャーナル フリー
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