1983 年 9 巻 2 号 p. 135-141
液滴生成時に界面攪乱が発生する場合の物質移動速度を実験的に研究した.
界面攪乱が発生すると物質移動速度が大きくなる. 界面攪乱が発生しているときの総括物質移動係数と浸透説に基づく推算値との比を物質移動速度の促進効果と定義し, その実験式を得た.
この実験では, また界面攪乱が発生し始めるときのマランゴニー数, すなわち臨界マランゴニー数を5種類の溶剤と3種類の溶質を用いた系で測定した. その結果, 臨界マランゴニー数は分配係数と両相内の溶質の拡散係数の比との積で相関された.