化学と教育
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講座:ご当地の化学
かんぴょうを食品以外に利用する
田中 孝国
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2016 年 64 巻 9 号 p. 452-455

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抄録

栃木県の代表的な農産物であるかんぴょうは,輸入品の増加や生産者の高齢化による減産などから生産量が落ち込んでいる。さらにかんぴょうは,食品としては地味な存在であるため,消費増につながる新製品開発が難しく,栃木県の特産品としての地位がゆらぎはじめている。そのため従来の食品としてかんぴょうにアプローチするのではなく,工業製品として改めてかんぴょうを捉え直し,利用増できる新製品について可能性を探っている。現在までのところ,かんぴょうの構造を利用した吸湿剤(乾燥剤)としての応用性が判明し,高湿度下における有効性が確認できた。この乾燥剤は,自然由来の原材料であることから,誤食誤飲時の安全性をもつ乾燥剤であるといえた。その一方で,かんぴょうの乾燥剤としての作用は複雑であるため,吸湿性能を上昇させるためにもさらなる検討が必要であると考えられる。

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© 2016 公益社団法人 日本化学会
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