2017 年 65 巻 1 号 p. 28-31
光は均質な媒質中を進む限りは直進するが,反射,屈折,回折あるいは散乱などによりその進む向きを変える。また,複数の光が出会うと干渉によりその強度が変化する。これらの現象の多くは,光の波長の影響を受けるため,進む光が可視光線であれば色の発現に結びつく。本稿では,これら光の進み方に関する光の基本的性質と色の関わりについて見直したのち,我々が日常目にしている青空,白い雲,夕焼けあるいは虹といった,太陽光を源として空が見せる多彩な色についてその仕組みを解説する。