2024 年 72 巻 4 号 p. 164-167
中和反応により芳香族カルボン酸の分子量を求める生徒実験を検討した。芳香族カルボン酸は水に難溶なため,あらかじめエタノールに溶解させて調製した溶液を用いたところ,安息香酸,サリチル酸,アセチルサリチル酸で良好な結果を得た。そして,現場での実践を目標に,プラスチックスポイトを用いるマイクロスケール実験を開発した。模擬授業の結果からは,これらの芳香族カルボン酸を区別することが可能であることが判明し,高校3年生対象の実験として適していると考えられる。