小児に対して,漢方医学に基づいた診断(証)も含めての効果検証は少ない。我々は現代医学での治療に抵抗性のあり,慢性化した小児に対して,漢方治療を専門に行う医師が処方した漢方薬併用療法の効果の後ろ向き観察研究をした。
過去10年間に千葉大学医学部附属病院和漢診療科を受診した小児98(未就学児(PS)21,小学生(ES)37,中学生(JS)40)人に対して,診療録から患者背景,主訴,紹介元の科,漢方薬の有効性を検討した。効果判定は症状の変化から分類した
75人(76%)に症状の改善を認め,悪化は無かった。PS は皮膚疾患,ES は消化器疾患,JS は循環器疾患の主訴が多かった。全群で小児科からの紹介が多く,JS の3割は精神科からの紹介だった。PS・ES は JS に比べ有意に効果を認めた(p =0.025)。
現代医学に治療抵抗性がある小児に対する証も含めた漢方薬併用は有用であった。