2023 年 74 巻 3 号 p. 280-287
自施設では小児外科疾患患児の広い臨床症状を対象に漢方指導医の下,様々な漢方薬が処方されてきた。現在は漢方指導医不在の中で漢方処方を継続している。小児外科診療で漢方診療を継続し,より充実させることを目的として14名の医師にアンケート調査を実施した。全員が漢方の有効性の実感と漢方治療の学習意欲を有していた。漢方の情報取得方法は,文献からが全員と最も多く,処方決定法は病名,症状からが全員であった。漢方指導医の不在により,多剤を併用することが少なくなったという意見がみられた。今回の調査では当科である程度漢方薬の処方がされており,漢方薬の有効性を実感している医師が多数であった。今回のアンケート調査を契機に当科医師3名が漢方専門外来施設で研修を開始した。指導医が不在になってもこれまでの漢方診療を持続可能にすることが重要であり,アンケートの実施により各医師が漢方診療の必要性を再認識した。