日本東洋医学雑誌
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炎症型歯周疾患の急性発作期に対する黄連解毒湯と排膿散及湯の効果
神谷 浩
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1993 年 44 巻 2 号 p. 191-195

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抄録

歯肉の発赤, 腫脹, 疹痛, 出血, 排膿などの炎症症状が著明に認められる炎症型 (実熱証型) 歯周疾患の急性発作期に対し, 清熱作用を持つ黄連解毒湯と排膿散及湯の投薬目標 (証) を想定し投薬を行った。黄連解毒湯の証は, 歯肉が腫脹し発赤の程度が強い歯周炎, あるいは歯肉発赤と出血が認められる歯周炎と想定した。排膿散及湯の証は, 歯肉が腫脹しているが発赤の程度が弱い歯周炎, あるいは排膿が認められる歯周炎と想定した。黄連解毒湯, 排膿散及湯とも各10症例に投与し, 良好な結果が得られた。炎症型 (実熱証型) 歯周疾患の急性発作期において, 想定した投薬目標 (証) で, 黄連解毒湯と排膿散及湯のエキス剤が有効であると考えられた。

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