人間と環境
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原著
廃止油田から排出される天然ガスの環境調査及びその対策事業に対する評価
富樫 親
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2025 年 51 巻 1 号 p. 3-14

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抄録

パリ協定において,世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて1.5℃に抑えるという目標達成のため,メタン排出削減は喫緊の課題となっている。

本稿は,その中でも,近年米国及びカナダで注目されている放置された廃止石油坑井(Orphaned Gas Wells: OGW)からの温室効果ガス排出量を推計し,環境影響と封鎖削減の公共事業としての可能性を分析する。秋田県秋田市の黒川油田を対象に,過去の調査資料と現地調査に基づき,OGWからの天然ガス(メタン)排出量を年間で約8千t二酸化炭素換算(以下,CO2e)と推計した。坑井封鎖コストは約7.6億円と試算されたが,費用便益分析では,有益性が認められた。また,OGW封鎖は,炭素価格導入や脱炭素技術普及に寄与し,環境意識向上にも貢献する可能性があることが示された。

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