感染症学雑誌
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Candida albicansに対するamphotericin B及びflucytosineの併用効果に関する研究
Flow cytometryによる検討
田口 英昭田中 玲子宮治 誠西村 和子菅野 治重石山 尚子
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1992 年 66 巻 4 号 p. 516-521

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抄録

我々は抗真菌剤のCandida albicans (C. albicans) に対する効果をflow cytometryを用いて測定した.抗真菌剤としてはamphotericin B (AMPH) とflucytosine (5-FC) を使用した.AMPHおよび5-FCを各々単剤でCalbicansに作用させた場合, 3株中2株はAMPHは1/2MIC濃度以上で, 5-FCは1/4MIC濃度以上でサイトグラムにコントロールと比較して変化が認められた.
次いでAMPHと5-FCの2剤を併用した場合には, 上記2菌株各々AMPHは1/4MIC濃度以上および5-FCは1/4MIC濃度以上の薬剤の組合せにおいてサイトグラムに変化を認め, AMPHと5-FCの併用効果を観察することが出来た.
この結果はflow cytometryがCalbicansに対する抗真菌剤の有効性およびそれらの併用効果を確認する手段として期待しうることを示唆していた.

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