感染症学雑誌
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Arbitrarily-primed polymerase chain reaction (AP-PCR) によるMethicillin-resistant Staphylococcus ameus (MRSA) のタイピング (その臨床応用について)
北条 聡子藤田 次郎根ケ山 清大西 隆行徐 光山地 康文岡田 宏基高原 二郎
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1995 年 69 巻 11 号 p. 1272-1277

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抄録

MRSAによる院内感染症は現在社会問題にもなっており, その対策は重要な課題である.院内感染症の証明にはMRSAの正確なタイピングが必要不可欠である.前回我々はAP-PCRを用いたMRSAのタイピングを確立した.今回, AP-PCRによるタイピングの臨床的有用性を検討する目的で当院入院中の患者の上気道より分離されたMRSA株を対象にAP-PCRによるタイピングを試みた.また, 薬剤感受性, pulsed-field gel electrophoresis, プラスミド分析も併せて行い, AP-PCRによるタイピングの結果と対比した.当科で多発したコアグラーゼIV型のMRSA株は同一のパターンを示し, 院内感染であることが示唆された.一方, コアグラーゼII型のMRSA株は様々なパターンを示し, 単純な院内感染ではないことが示唆された.AP-PCRによるタイピングはMRSA型別に臨床的にも有用と考えられた.

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