感染症学雑誌
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実験的ラット膀胱結石の作成と緑膿菌の定着について
高畑 正裕黒瀬 朱美子新村 裕子渡辺 泰雄成田 弘和長谷川 真常
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1995 年 69 巻 8 号 p. 913-918

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抄録

実験的膀胱結石モデルの作成と共に結石に対する菌の定着を検討した. Wistar系ラット (雌性) 膀胱内に手術用絹糸を刺入し, 1% ethylene glycol (EG) を摂水させることにより, 高率に膀胱内に結石の形成がみられた. 得られた結石の成分は分析電顕, イオンクロマトグラフィー等の結果からシュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムとの混合結石であった. 結石惹起7日目にP. aeruginosaを経尿道的に接種し, 結石の定着を調べた. 走査型電子顕微鏡観察により, 結石表面にバイオフィルム様の緑膿菌定着が認められた.
本モデルは菌定着メカニズム, バイオフィルムの研究, さらには抗菌剤による化学療法の評価等に有用と考えられた.

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© 日本感染症学会
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