抄録
症例は79歳の女性で,C型肝炎に伴う肝細胞癌および混合型肝癌に対して肝S8切除術を施行.その後,経過観察中にAFP,PIVKA-IIの上昇および腹部CTで腹腔内に腫瘤性病変を指摘された.肝内および他臓器に転移を認めなかったため,孤立性の腹腔内リンパ節転移再発と診断しリンパ節摘出術を施行した.病理組織学的検査では混合型肝癌の肝細胞癌成分のリンパ節転移と診断された.術後はAFP,PIVKA-IIは低下し,術後約4カ月の現在,明らかな再発を認めていない.混合型肝癌術後の孤立性リンパ節転移再発に対し切除術を施行した1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.