肝臓
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インドネシア,東部ジャワにおけるHB抗原,HB抗体の疫学的研究
小幡 裕林 直諒久満 薫樹安食 僖三田宮 誠藤原 純江藤岡 芳子黒川 きみゑ竹本 忠良白坂 龍曠村上 省三真弓 忠関根 暉彬西岡 久寿弥Saroso SuliantiHendra Rahardja Soekono
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1974 年 15 巻 6 号 p. 378-385

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抄録

インドネシアにおける肝疾患の基礎調査として,東部ジャワの一地区に在住するインドネシア労務者(イ人)511名,駐在日本人(駐日人)70名を対象にHB抗原,抗体保有者の実態を把握する目的でアンケート調査,肝機能検査およびHB抗原subtypeの分析を行なった.
イ人抗原保有者は5.7%,抗体保有者は27.6%で,少くとも約1/3の者が肝炎ウイルスBに接触している.これらの年齢別保有率は特殊な分布を示し,地域的ないしは人種的特殊性が問題とされる.抗原保有者の肝機能異常率は48.8%で,抗体保有者,抗原抗体陰性者に比し明らかに高率であった.また原発性肝癌に類似した低titer保有者が多くみられた.なお調査しえたHB抗原のsubtypeはいずれもadwであった.
駐日人抗原保有者は11.4%でsubtypeは検索しえた範囲ではadrであり,イ人と異なり日本において多数を占める型と一致していることから,日本由来のものと考えられる.また抗体保有率は17.1%であった.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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