肝臓
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直径6mmでありながら被膜を有し,血管造影にてlipiodolが集積した高分化型肝細胞癌の1切除例
岡本 敏幸柏木 徹松田 裕之保城 秀雄石橋 一伸金 邦源東 正祥満谷 夏樹山崎 元桑田 圭司小林 晏桜井 幹己
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1994 年 35 巻 1 号 p. 67-71

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抄録

症例は32歳男性で,HCV抗体陽性肝硬変患者として外来通院中,血清AFP値の上昇を認めたため,腹部超音波検査,腹部CT,肝シンチグラムを施行するも肝癌が検出されず,血管造影にて腫瘍濃染像は認めなかったが直径6mmのlipiodol集積を認めたため肝癌と診断し,切除された.腫瘍はEdmondson I~II型肝細胞癌で被膜を有していた.この様な微小な肝細胞癌において高分化型で被膜を有する例は極めて稀で,早期肝細胞癌に於ける画像診断ならびに腫瘍の分化度と増殖形態面で,非常に興味のある症例と考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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