肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
B型慢性肝炎に対するIFN 24週間投与
金井 弘一賀古 眞相川 達也日野 邦彦坪内 博仁竹平 安則岩淵 省吾河崎 恒久津田 文男岡本 宏明真弓 忠
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 39 巻 2 号 p. 62-67

詳細
抄録

B型慢性肝炎100例 (HBe抗原陽性58例, HBe抗原陰性42例) に対し, 遺伝子組替え型インターフェロンーα2a, 1回900万単位をはじめの2週間は連日, つぎの22週間は週3回, 合計24週間投与した. HBe抗原陽性例のe抗原陰性化率は治療終了時44% (23/52), 終了後24週で52% (27/52) であった. 治療中血中HBVDNA量は低下し2例で消失したが, IFN終了後は全例で陽性となった. 血清ALTの正常化は治療終了時46% (24/52), 終了後24週48% (25/52) にみられた.
HBe抗原陰性例のALT正常化率は, IFN投与終了時, 終了後24週でそれぞれ62% (24/39), 59% (23/39) であった. 血中HBVDNAの陰性化は投与終了時9例 (23%) にみられたが, 2例を除きいずれも治療終了後に再出現した.
IFN 24週投与はB型慢性肝炎の有効な治療法と考えられる.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top