関西病虫害研究会報
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原著論文
透水性改善した土壌における熱水土壌消毒処理と接ぎ木によるトマト青枯病の防除
窪田 昌春佐藤 衛西 和文篠原 信
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2010 年 52 巻 p. 1-9

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抄録
無処理では,トマト苗のほぼ100%が発病する青枯病激発圃場において,耐病性台木(「LS89」,「がんばる根3号」)への接ぎ木苗を利用することにより,発病遅延が認められた。それに加え,土壌深度約70 cmまでの深耕と籾殻の大量(10 kg/m2以上)投入により透水性を改善した後に,熱水土壌消毒処理(95℃,250 L/m2)を行った場合には,発病株率が40%以下となり,大きな防除効果が得られた。土壌温度も,深度50 cmの地点で,熱水処理のみの区での約35℃に対し,透水性改善区では60℃以上まで上がり,消毒効果が立証された。本圃場では微生物資材「セル苗元気」,熱水土壌消毒のみによる防除効果は認められなかった。土壌中の青枯病菌密度は,無処理,熱水処理のみの区では熱水処理後 103 cfu/g 乾土オーダーから発病開始後に急増したが,前述の透水性改善区では,2年目以降,無処理区等の発病開始時まで,本試験での検出限界(102 cfu/g 乾土オーダー)付近以下に抑えられた。
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© 2010 関西病虫害研究会
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