関西病虫害研究会報
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原著論文
カンキツ緑かび病に対するベノミル剤とイミノクタジン酢酸塩剤の混用散布およびテブコナゾール・トリフロキシストロビン剤単用散布の耐雨性と残効性
武田 知明
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2022 年 64 巻 p. 52-58

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抄録

ベノミル剤とイミノクタジン酢酸塩剤の混用散布,テブコナゾール・トリフロキシストロビン剤の単用散布についてカンキツ緑かび病に対する耐雨性と残効性を検討した。その結果,ベノミル剤とイミノクタジン酢酸塩剤の混用散布は,散布後の累積降雨量が177 mmの条件下であれば約30日間は高い防除効果を維持した。また,室内試験の結果から300 mm程度の累積降雨があっても効果は低下しない可能性が示されたが,この点については圃場試験で確認する必要がある。テブコナゾール・トリフロキシストロビン剤は,耐雨性,残効性が劣るため緑かび病の防除においては実用性が低いと考えられた。

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