関西病虫害研究会報
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原著論文
存在頻度率を用いたイチゴにおけるワタアブラムシの簡易密度推定法
山口 貴大井村 岳男北村 奈生子渕上 彩花姫野 孝彰
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2022 年 64 巻 p. 59-62

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抄録

イチゴ栽培で発生するワタアブラムシについて,イチゴ小葉における存在頻度率から,小葉あたりの平均密度を推定する方法を検討した。また,テイラーのべき乗則および巌のm*-m回帰への適合性を検証した結果,テイラーのべき乗則への適合性が高かった。このことから,小葉あたり平均密度と寄生小葉率の関係を示す河野・杉野式への適合性を検討したところ,適合性は高かった。このことから,寄生小葉率によって小葉あたり平均密度を推定することは可能と考えられた。また,上述の推定式の係数から,調査小葉数を168枚とすることで,寄生小葉率が10~90%での平均密度を推定できると考えられた。

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© 2022 関西病虫害研究会
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