関西病虫害研究会報
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大根萎黄病に関する研究(第3報)
病原菌の病原性並に甘藍萎黄病菌との病原性の比較について
片野 恒雄
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1958 年 1 巻 p. 29-31

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抄録

1) 本報告は大根萎黄病の病原性並に本病菌と甘藍萎黄病菌との病原性の比較のため主に十字科蔬菜について接種試験を実施した結果である.
2) 大根萎黄病菌は大根に高い発病を示し甘藍その他の十字科蔬菜にも軽度な病原性を有しストツク(1品種) では発病が見られなかつた. 又甘藍・蕪等の品種によつて発病の全くない品種が見られ病原性に高い選択性を有する.
3) 大根萎黄病菌及び甘藍萎黄病菌共に大根・甘藍その他十字科蔬菜に病原性が認められるが, 両菌の病原性の間には明確な差異が認められる.
4) 以上の結果並に病原菌の形態・培養上の性質等から本病菌はSNYDER等のFusarium oxysporum f.canlutinans (Wr.) SNY and HAN. race2に該当する.

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