関西病虫害研究会報
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鉢試験のためのベントグラス種子を用いたPythium属菌接種源の作製法
東條 元昭藤田 百合子Hani M. AWAD一谷 多喜郎
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1993 年 35 巻 p. 1-5

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抄録
ベントグラス種子を用いてPythium属菌接種源の調整方法を確立し, 各植物への接種量に検討を加え, 本方法の適用性について調べた。
1) 高圧減菌したベントグラス種子にPythium属菌を接種して培養後, 減菌土壌を加えて感染種子を土壌中に均一に分散させ, 接種源を調整することができた。
2) 本接種源を用いたホウレンソウおよびメロン2品種に対する出芽前苗立枯試験では, 2種のPythium属菌(P. irregulare, P. spinosum)により各植物が低濃度で高率に発病した。 また出芽後立枯試験では, ホウレンソウが本属菌の5種, 2未同定種, 合計7種類 (P.ultimum,. P.irregulare, Pythium'group G', P. spinosum, P. aphanidermatum, P. violae, Pythium sp.) により, メロン2品種が2種の本属菌 (P. irregulare, P. spinosum) により, またベントグラス幼植物がP. vanterpoolii により, それぞれ高率に発病した。
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