抄録
本研究では,干渉する振動火炎の振る舞いを系統的に検討するため,火炎の同期振動を精密に観察する為の実験システム(および非定常3次元数値解析)を設計し,火炎同士の同期挙動について精査した。バーナー間距離の変化に応じて,3つの変動モード(同位相,逆位相,単一火炎)が存在し,同位相モードから逆位相モードへの移行はある臨界条件において「遷移する」。同位相モードにおける変動周波数はバーナ―間距離には弱い依存性しか示さない一方で,逆位相モードは強い依存性を示すことがわかった。現象の物理を再現可能な数値実験を導入することにより,輻射熱伝達が共鳴現象に対して不可欠な要素ではないことを示すとともに,遷移付近での挙動について詳細に検討した。より安定な逆位相モードが系内に含まれる擾乱により成長して最終的な安定変動として落ち着くことを説明した。