日常洗濯では一日二日の着用により付着した少量の脂肪汚れの洗浄が基本的な問題である。本研究では水晶振動子法により、固体脂肪汚れの酸化剤添加による除去、および界面活性剤と酸化剤の相乗作用による除去の過程を調べることを目的とした。汚れモデルとしてラードを付着した振動子を水中に浸し、5分後に酸化漂白剤を加え、さらに5分後に界面活性剤を各々のcmcをはさんだ濃度で添加した時の重量変化を経時的に測定した。その結果各酸化漂白剤を添加すると、見かけ上脂肪に500∼1000Hz程度吸着した。さらに界面活性剤を添加するとその除去速度は界面活性剤のみの除去速度よりも約1.2倍速くなった。これらの結果に基づいて、界面活性剤による脂肪除去過程に対する酸化剤の添加効果を考察する。